シリーズ「糖尿病教室」 No.16

糖尿病の薬物療法(その3)
 わたひき消化器内科クリニック 綿引 元

 糖尿病治療の基本は生活習慣の改善ですから、患者さん自身が必要な食事療法や運動療法を行うことを前提にして薬物療法が存在します。血糖値やHbA1c(ヘモグロビン・エイ・ワン・シー)などの検査結果は、日頃の食事療法や運動療法など生活習慣の改善と薬物療法を総合した成績が反映されます。
 薬物療法では、薬を 1. 理解する、2. 必要性を認識する、3. 決められたように服用する、4. 継続する、ことが重要です。薬を理解して薬と上手に付き合ってください。
 市販薬や民間薬などを使用する場合には、主治医と相談することが大切です。また、アルコールは薬の作用に影響を及ぼしますので控えるべきでしょう。
■薬の飲み忘れをなくしましょう
 万一飲み忘れがあった場合は、必ず主治医に報告してください。また、自己判断による薬の調整はやめましょう。
■薬の飲み方を守りましょう
 「食前・食後などの服用時点」いつ薬を飲むかを確認して、正しい時間に正しく服用しましょう。
■妊娠またはその可能性のある人は主治医に相談してください
 妊娠中または妊娠する可能性の高い場合、および、授乳中の場合、経口薬は使用しません。
鈴木研一 著『経口薬併用療法の功罪』より




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