シリーズ「糖尿病教室」 No.9

糖尿病の運動療法(その4)
 わたひき消化器内科クリニック 綿引 元

効果的な運動のしかた
 運動により血糖を下げるインスリンの効き目を良くするためには、できるだけ大きな筋肉と、たくさんの筋肉を使うことが大切になります。
 特に、糖尿病の運動療法では、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどの有酸素運動を中心に行うのが良いでしょう。

■運動の基本は歩くことです
図/歩く時の姿勢と靴の選び方
(財団法人日本食生活協会「健康づくりのための運動指針」より)
 ウォーキングは最も基本的で安全な運動です。正しい姿勢で歩くことで全身の運動になります。まずは正しい歩き方を身に付けましょう。図に示すように背筋を伸ばした良い姿勢で歩きましょう。着地はかかとから、少し歩幅を広げてリズミカルに歩きましょう。

■肥満の人には、自転車や水中での運動が適しています
 体重の重い人や筋肉の力が弱い人がウォーキングをすると、足腰を痛めてしまう可能性があります。自転車や水中の運動なら、膝や腰の負担を少なくすることができます。

■ストレッチで筋肉を柔軟にし身体の動きを良くしましょう
 ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動の前後には、準備運動や整理運動として、ラジオ体操やテレビ体操などの補助運動を行うことが大切です。特に、筋肉をゆっくりと気持ち良いところまで引き伸ばすストレッチングは有効です。
※ストレッチングについては次回の「糖尿病教室」で詳しく説明します。

■自分にあったスポーツを見つけて運動を楽しみましょう
 誰にでも気楽にできるスポーツがたくさんあります。運動を継続する為にも、いろいろなスポーツにトライし、気軽に楽しみましょう。




発行/萩野原メディカル・コミュニティ